半世紀前の日本を観る (2009/02/06掲載)

■年に1度のお楽しみ
 皆さま、たいへん長らくお待たせいたしました。いよいよ、懐かしい昭和の名作映画が楽しめる『昭和名画座』の開催日が近づいてきました。
今回の上映作品は、例年どおり4本です。
@見る場所によって本数が違って見えるという“おばけ煙突”が立っていた東京北千住に暮らす人々の日常を描いた、53年五所平之助監督作品『煙突の見える場所』。
A東京郊外の小さな住宅街の一角。その中の“向こう三軒両隣”を舞台とした、テレビ購入を巡る「子ども」対「大人」の紛争をコミカルに描いた、59年小津安二郎監督作品『お早よう』。
B瀬戸内海に浮かぶ孤島で、過酷な自然環境の中で農業を営みながら懸命に生きる夫婦と子どもたちを描いた、60年新藤兼人監督作品『裸の島』。実はこの作品、ちょっと変わったサイレント映画で、全て無音なのではなく、全編通して“セリフだけがない”映画なんですよ。故に、水や風の音も感情表現の1つとなり、私たちの想像力をかき立てる映画となっています。ちなみに87年に公開された『ハチ公物語』も新藤監督でした。
C65年市川崑総監督による『東京オリンピック』。私が生まれる前の話なのでテレビ等の映像でしか知りませんが、当時の人々が感動と興奮のるつぼとなったのは言うまでもありません。
 開催日時は3月7日(土)と8日(日)の2日間で、両日とも午前9時30分より上映開始。順番は、初日が@〜C、翌日は逆順で上映します。会場は中ホール、入場料は特別価格で1日500円(4本立て)。しかも、食事等のために途中退場した場合でも再入場可能です。ただし、入場当日に限りますのであしからず。
 なお、担当としてこれだけは言わせてください。決してムリはしないでください、と。中には、「全部観なきゃ勿体ないべ!」と言って全部ご覧になる方もいますが、決まってこう言います。「やっぱり4本だと長い。2〜3本でいいべ。あ〜、腰が痛ぇ〜」。それはそうですよ、8時間近くも座っているんですから。なので、入場料は2日分必要となりますが、初日に2本、翌日に残りの2本を観るのがちょうど良いと思います。それって営業トークじゃないの?と思うかもしれませんが、本当にムリはしないでいただきたいのです。どうぞ、体調とご相談のうえご鑑賞いただけると幸いです。チケットは各プレイガイドにて発売中。年に1度しかない上映会ですので、どうぞお見逃しなく。
 あ〜、でもなんで『昭和』って、あんなに良かったんだろう…。(工)
 
■文化会館から工事のお知らせ
2月に入ってから文化会館では2件の工事が行われています。
ひとつはホールのイスの補修。前下がり気味で疲れると苦情の多かった座面の角度を調整します。2月いっぱいで完成予定です。このため2月のホールの催しは例年より少なくなっています。
もうひとつは、たいがいの人が正面入口と思っている駐車場側入口脇のトイレの洋式化工事です。こちらの工事は2月21日(土)完成予定です。それまでは2階やホールのトイレをご利用ください。身障者用トイレは従来通りご利用いただけます。
というわけで皆さまにはご不便をおかけしますが、ご理解のほどお願いいたします。なお展示室や練習室、リハーサル室の貸館は通常通り行っていますので、どうぞご利用ください。(陽)