『都響の“第九”』発売! (2008/10/17掲載)

■楽しみです“第九”
12月6日(土)午後3時開演の、フルオーケストラと市民合唱団による『都響の“第九”』いよいよ発売を開始しました。これだけの規模の第九は今後できるかどうか…。全席自由、料金は一般が6300円、学生(小〜大)3000円です。文化会館ほか各プレイガイドで発売中です。
《やっぱりオーケストラ》
DVDも発売された映画「歓喜の歌」。人気落語家立川志の輔の新作落語を映画化したもので、とある文化会館に勤める主人公(小林薫)が2つのママさんコーラスをダブルブッキングしたことに端を発して、すったもんだが繰り広げられる物語です。映画のフィナーレではベートーヴェン作曲交響曲第9番の第4楽章、すなわち「歓喜の歌」を感動のうちに歌い上げるわけですが、この映画でも、そして先日放映された大泉洋主演のテレビ版「歓喜の歌」でも、あれ?と思わせられました。ピアノ伴奏で歌っていたはずなのに、いつの間にかピアノでなくオーケストラに合わせて歌っているのです。
もともとオーケストラと合唱の曲ですからまあ当然なのですが、やはりオーケストラでないと感じが出ないということでしょうね。ピアノも小さなオーケストラと称されるくらいですから伴奏することに支障は全くないのですが、それでもフルオーケストラの音量と多彩な音色には敵わないということでしょう。
《東京都交響楽団》
大館の“第九”のオーケストラは東京都交響楽団(都響)。日本でプロとして活動中のオーケストラ(以下、オケ)は約30団体あります。その中でメジャーといえるのはN響以下6・7団体というところでしょうか。在京オケとしては比較的新しい都響ですが、近年とみに評価が高まっています。今年首席指揮者が、人気漫画「のだめカンタービレ」にも出演(?)したデプリーストから、名指揮者エリアフ・インバルに代わり、更なる飛躍が期待されているところです。平成17年の大館公演(指揮・金聖響)を聴いた方なら、都響の素晴らしさをよくご存じと思います。本当にいいオケで、楽しみです。
《指揮者はチェコから》
大館の“第九”の指揮はチェコ出身のレオシュ・スワロフスキー。クーベリックやアンチェル、ノイマン、コシュラーなど名指揮者を輩出してきたチェコ音楽界で、次代の巨匠を約束された逸材です。楽しみです。
《合唱指揮は斎藤育雄氏》
市民合唱団を指導しているのは、売出し中の指揮者斎藤育雄さんです。このところ特に合唱指揮での活躍が目立っています。昨年のインバル指揮都響の第九や、この8月アシュケナージ指揮EUユース・オーケストラで日本初演されたリムスキー=コルサコフのオペラ「不死身のカシチェイ」などで、いずれも二期会合唱団の合唱指揮にあたりました。市民合唱団をどう仕上げていただけるか、楽しみです。

■ピアノマラソン出場者募集
ピアノが好きな人のための参加型イベント、恒例のピアノマラソンも数えて15回目。12月21日(日)に開催します。出場者を11月1日(土)から22日(土)まで募集します。詳しくは文化会館まで。 (陽)