勘三郎は来ませんが (2007/11/16掲載)

 初雪の季節ですが、広い文化会館敷地内のたくさんの樹木からの落葉も一段落したようです。文化会館スタッフも落葉の清掃を行っていますが、一年中お世話になっている棚谷さんを始め桜町の皆さんにも多大な協力をいただいています。この場を借りてお礼を申し上げます。

■中学生が共演
 14日にウィーン・ザイフェルト弦楽四重奏団のコンサートが行われ、市内の中学生奥村優美さんがピアノで共演しました。臆せずにプロ中のプロであるウィーンフィルメンバーとモーツァルトを奏でる優美さんに聴衆は感心しきりでした。優美さんと主催の市民団体にブラボーです。

■全国からのお客様
 去る10日に開催したクレイジーケンバンド、良かったですよぉ。ノリにノッて3時間にも及ぶコンサートでした。

 終演後に言葉で、あるいはメールや会館ブログへの書き込みで、青森、岩手、首都圏、関西などから大館に見に来たお客様から「大館がツアーで最高に良かった」という声をたくさんいただきました。俄かには信じられないような気もしますが、ひとつふたつではないので本当なのでしょう。うれしいことです。

 実は今回のコンサート、市外からのお客様が圧倒的に多いという、当館としてはほとんど前例のないものでした。ずいぶん市内にお金を落としていったことと思います。そういう直接的な経済効果や、大館の評判を高めてくれるという間接的な波及効果もあるコンサートになりました。本音を言えば大館市民にもっと来てほしかったんですが…。

■勘三郎が来るの?
 12月5日に上映するシネマ歌舞伎「野田版鼠小僧」ですが、少々誤解の向きもあるようで。
シネマ歌舞伎は、松竹が最新技術を駆使して歌舞伎の大舞台をそのまま撮影し映画化したものです。第一弾がこの中村勘三郎(当時勘九郎)主演の「鼠小僧」、その後玉三郎など数作が作られています。

 「鼠小僧」は野田秀樹の作・演出だけあって、歌舞伎座の大舞台をフルに活用した大活劇です。しかもホロリと泣かせます。歌舞伎ファンならずとも必見といえます。中ホールで1回だけの上映ですので、どうぞ前売り券をお買い求めください。

 前売1500円という料金でもわかると思いますが、勘三郎本人が来るわけではありませんのでどうか悪しからず。しつこいようですが、これは映画です。 (陽)