挨拶はコミュニケーションの基本です(2015/05/15掲載)

 先日、先輩と世間話をしていたときのこと。ふと挨拶の話題になりました。彼は2児の父親で、下の子が中学生なのですが、彼曰く「今の小中学生はものすごく人見知りで、知らない大人に挨拶をすることがほとんど無い」のだそうです。私は私で最近、某取引先の新入社員のコミュニケーション能力の低さに辟易したばかりだったこともあり、ひとしきり「今のワゲモノは…」というオッサントークに花を咲かせたのでありました。

 若者のコミュニケーション能力低下が叫ばれて久しいわけですが、思うに社会環境によるところが大きいと思うので、若者や子供たちが問題視されるのも少し気の毒な気がします。なんせ「登校途中の女子児童が、見知らぬ男とすれ違う際にニヤっと微笑まれるという事案がありました。年齢は○○くらい…」なんて不審者情報が流れちゃう時代、知らない人は無視しろという教育が徹底されている中で、人懐っこく知らないオッサンに挨拶する子は奇特な存在なんだと思います。そんな環境で育ってしまえば、いきなり社会に出て上司や取引先に対してシドロモドロになるのも仕方のないことのような気がします。ただ、文化会館に来る高校の吹奏楽部の生徒なんかは、しつこいくらいに挨拶してくれたりもしますから、なんとなく不思議な気もしますがね。まぁ、不審者情報のオフサイドラインが異常に低いような気はしますが、まぁそれはさておき。

 落語界には真打、二つ目、前座というヒエラルキーが存在し、前座は前座修業をしなければなりません。自分の師匠の身の回りのことはもちろん、楽屋でお茶を出し、師匠方の着付けを手伝い、同じ内容の演目が重複することを避けるために演目を楽屋備え付けの帳面に書き記し、太鼓を叩くなど、寄席の進行に必要な労働をこなします。そんな中で基本中の基本となるのが「挨拶」。一般的にもよく言われることですが、落語界においても「挨拶のできないヤツに仕事ができたためしがない」というのは真実のようで、前座のうちに徹底的に叩き込まれるのだそうです。別に若い子たちにはぜひ落語界に飛び込んで前座修業を…なんて暴論を振るうつもりは毛頭ありませんが、やっぱり挨拶くらいは出来たほうが社会に出てから楽ですよと老婆心ながら思うわけです。あ、文化会館のコラムなのに余談が過ぎました。ということで、別に落語家に弟子入りしろとは言いませんから、志らくさんの独演会、観に来ませんか?ってのは強引でしたね。ごめんなさい。

■立川志らく独演会
 さてさて、いよいよ10日前です。『おおだて特選落語会vol.25~立川志らく独演会~』は5月23日(土)18時30分開演、大館市民文化会館中ホールにて開催です。料金のことを書くのは少し憚られるのですが、志らくさんの独演会を2000円で観られるのは大館くらいじゃないかと自負しています。平成14年からはじめた「おおだて特選落語会」は、当初は1500円でスタートしました。消費税増税等もあり、ある時から2000円に値上げしたのですが、それ以来ずっと据え置きで頑張っています。ひとりでも多くのお客様に「生の落語」を楽しんでもらいたい。そんな思いで頑張っていますので、今回もそしてこれ以降も「おおだて特選落語会」をぜひご愛顧くださいますようお願いいたします。ということで『おおだて特選落語会vol.25~立川志らく独演会~』のチケットは全席自由席、一般2000円、高校生以下500円(当日各500円増)で、各プレイガイドにて好評発売中です。まだまだ間に合います。みなさまお誘いあわせの上、ぜひご来場ください。

■DRUM TAO
 前回も紹介しました7月31日(金)19時開演の『DRUM TAO 2015 百花繚乱〜日本ドラム絵巻〜』。5月10日より一般発売開始しましたが、おかげさまで順調にお買い求めいただいております。全席指定席ですので、お求めの際はお早めにどうぞ。
 TAO(タオ)は「かつてどこにもなかったエンタテイメント」を標榜し、世界を股にかけて活躍する和太鼓集団です。今回の舞台「百花繚乱~日本ドラム絵巻~」は、演出に宮本亜門、衣装にコシノジュンコとそうそうたるメンバーを迎えます。世界中で650万人を動員し、世界が認めたTAO。鍛え上げられた肉体で刻まれる太鼓の音色、ピタリと息の揃った圧倒的で芸術的な和太鼓の舞台、和太鼓の概念を打ち砕く極上のエンタテイメントをぜひお見逃しなく。皆様お誘いあわせの上、ぜひお運びの程ご案内申し上げます。チケットは各プレイガイドにて好評発売中。詳しくは大館市民文化会館までお問い合わせください(山)