実り豊かな芸術の秋(2014/10/03掲載)

■ゲーデ弦楽四重奏団

 10月1日に開催された『ゲーデ弦楽四重奏団』。本当にすばらしいコンサートでした。オーケストラや有名演奏家によるリサイタルに比べ、この室内楽というジャンルは正直言ってお客様があまり入りません。それは大館に限ったことではなく、全国的に見られる傾向ではあるのですが。ただ室内楽は「音楽演奏の最も凝縮された形式で、本質を表現しようとする音楽」であり、音楽愛好家が最後にたどり着く場所とも言われています。そんな良質なコンサートをこの地方都市で毎年提供し続けている「ウィーンフィルメンバーによる室内楽を楽しむ会」のみなさんには本当に頭が下がる思いです。我々もできる限り応援していきたいと思っていますので、みなさまぜひ応援してください。


■ゴスペル音楽祭

 いよいよ国文祭に突入です。10月4日に秋田市の県立武道館で行われる「開会式・オープニングフェスティバル」を皮切りに11月3日のフィナーレイベントまで、約1ヶ月に渡って県内各地で様々な文化イベントが開催されます。せっかくの機会ですから、色々なイベントにお出かけしてみては如何でしょうか。詳しくは国民文化祭のホームページなどでスケジュールをチェックしてみてくださいね。

 大館市はマーチングバンドとバトントワリング、ゴスペル、ゼロダテの3種目の会場となっていますが、大館市民文化会館では、10月11日(土)10時50分より『ゴスペル音楽祭in大館2014』が開催されます。11時からラニー・ラッカー氏による公開ワークショップ、14時からゴスペルコンサートということで、1日中ゴスペルが楽しめるイベントです。チケットは全席自由席。一律1000円、小学生以下無料で発売中です。詳しくは第29回国民文化祭大館市実行委員会事務局0186−43−7016までお問い合わせください。


■桂三若独演会

 毎年恒例となりつつあります三若独演会。10月26日(日)15時開演、大館市民文化会館中ホールにて『おおだて特選落語会特別編〜桂三若独演会〜』を開催します。チケットは全席自由席。一般2000円、高校生以下500円(当日各500円増)で好評発売中です。詳しくは大館市民文化会館0186−49−7066までお問い合わせください。


■池辺晋一郎&N響団友オケ

 12月14日(日)13時30分開演、大館市民文化会館大ホールにて『池辺晋一郎&N響団友オーケストラ』を開催します。指揮は池辺晋一郎、ソリストにN響第一ヴァイオリン奏者の宇根京子を迎えて、大河ドラマの曲などを中心にお送りします。チケットは全席自由席。一般3000円、高校生以下1500円(当日各500円増)で各プレイガイドにて好評発売中です。今回は宝くじの助成によりお手頃な料金設定になっていますので、友の会割引はありません。あらかじめご了承ください。

 さて、先日からこのコンサートのチケットを販売しているので、ありがたいことにたくさんのお問い合わせをいただくのですが、お客様みなさま一様に「N響のチケットを〜」という言い方をされるのです。最初はなんとも思っていなかったのですが、最近「もしかしてNHK交響楽団と勘違いしてはいないだろうか…」と不安になったりしています。ということで、改めて説明すると「N響団友オーケストラ」は1982(昭和57)年にN響のクラリネット奏者西村初夫、同オーボエ奏者川本守人、同チェロ奏者常松之俊らによって結成・創立された、いわゆるN響OB、OGによるオーケストラです。N響に永年在籍し定年退職した者、10年以上のコンサートマスター在籍者、特にN響で功績があった団員などのベテランに対してのみ与えられる「団友」の称号。そんな楽団員たちが、現役時代に培った演奏技術と経験を活かし編成されているのがこの「N響団友オーケストラ」なのです。そのN響団友オケが今回お送りするのは、モーツァルト「フィガロの結婚」序曲、メンデルスゾーン「ヴァイオリン協奏曲ホ短調」、グリーグ「ペールギュント」から「朝」などの定番クラシック音楽から、池辺晋一郎「八代将軍吉宗」「独眼流正宗」、吉俣良「篤姫」などの大河ドラマのテーマ曲までバラエティに富んだプログラムです。クラシックファンのみならず楽しめるコンサートですので、みなさまぜひお誘いあわせの上ご来場ください(山)