『リサイタルの楽しみ』 (2006/05/05掲載)

大館市文教振興事業団が文化会館の指定管理者となって一ヶ月がたちました。利用料金は据え置きですし、ご利用の皆さまにも特に変わった実感はないかもしれません。職員としても、書類や規則の変更に伴うドタバタが多少あったものの、おおむね順調にスタートできたと思います。
職員といえば四月から新しいメンバーが来ています。花好きのSさん、さっそく入口付近にプランターを置いて文化会館に華やぎを添えてくれました。今後もいろいろ環境美化の構想を練っているようですので、どうぞご期待ください。

【リサイタルへのこだわり】
さて、ここ数年文化会館のクラシックのジャンルでは、ソロリサイタルにこだわりを持って自主事業を組んできました。個人的に「二〇〇一年大館の奇跡」と勝手に名付けていますが、企画コンペで勝ち残りノーギャラでのリサイタルが実現した世界のMIDORIこと五嶋みどりさんや、川畠成道さん、大館出身の佐藤久成さんといったヴァイオリン、小山実稚恵さんのピアノ、大館の期待の星布谷史人さんのマリンバ、永年の念願がかなった藤原真理さんのチェロなどなど、お蔭さまですばらしいコンサートをいくつもお届けすることができました。リサイタルのいいところは、二時間じっくりと演奏家の人と音楽に向き合えること。それぞれの個性あふれる演奏と人柄に触れられたことは職員としても大きな喜びでした。

【天満敦子本日発売】
本日、五月五日は「天満敦子ヴァイオリンリサイタル」の発売日です。実は天満さん大館は二度目、文化会館ができる前に市立体育館で、芸大の学生仲間とのコンサートを行っています。昔天満さんを聴いた人もそうでない人も、確固たる自分の音楽を紡ぐ今の天満敦子を、ぜひ聴いてください。小林亜星のヒット曲からバッハ「シャコンヌ」、さらに天満敦子の代名詞ともいえる「望郷のバラード」まで、バラエティに富んだプログラムをお楽しみいただけます。

【佐藤卓史もまもなく発売】
そして七月十七日の「佐藤卓史ピアノリサイタル」、チケットは五月二十日発売開始です。平成十三年の十代での日本音楽コンクールピアノ部門第一位や、昨年のショパンコンクールでのディプロマ受賞など、赫々たるコンクール歴を経て今春東京芸大を卒業した県出身の俊英です。曲に対する見通しの良さと、何より音楽する喜びに満ちた演奏が佐藤さんの真骨頂。音楽を心から楽しみたい方、音楽好きな子どもにしたいとお考えの保護者の皆さま、ぜひ。(陽)