楽しむことこそ(2013/05/03掲載)


■「弘響」一般発売

 先日、クラシック系音楽事務所の担当者と話をしていたとき「愛好者以外の人たちをクラシックコンサートに足を運ばせるにはどうすべきか?」という話題になりました。話を端折ると最終的に @とりあえず一度でいいから生の演奏を聴く機会を提供すること Aそして聴いたときに「感動した」と思えるものを確実に提供すること という結論のようなそうでないようなフワッとしたカンジで話は終わってしまいましたが、結局のところ、「クラシック音楽を好きになってもらうためにはどうしたらいいのか」ということを延々と話していたわけです。

 ところで、大館市民文化会館で開催したクラシックのコンサートにご来場いただいた方ならご存知かと思いますが、当館のクラシックコンサートでは、「初心者のためのクラシック鑑賞マナー入門」というペーパーをご来場のお客様にプログラムと一緒にお渡しして、お客様にクラシックのコンサートをより楽しんでいただけるように努めています。その中身は主に、その都度の演奏曲の簡単な解説や拍手のタイミングなどが書かれていて、お客様には総じて好評をいただいているようです。それを主に書いていたのは野呂前館長だったのですが、前館長がそのペーパーの最後に必ず入れていたのが「之を知る者は、之を好む者に如かず。之を好む者は、之を楽しむ者にに如かず。」という論語からの言葉でした。「ものごとを知識として知っている(だけの)者は、これを愛好する者におよばない。(さらに)これを愛好する者は、楽しんでこれと一体になっている者にはおよばない」という意味で、前館長の「とりあえず生の演奏を聴いてほしい。そして頭でっかちにならずに楽しんでほしい」という思いが込められていたように思います。正直に言うと、これを書いている私自身、クラシック畑の人間でもなければ、特別にクラシック音楽愛好家だというわけではありませんが、そんな私でもオーケストラの演奏を聴いて晴れやかな気持ちになったり、素晴らしい声楽家の歌声に涙が出そうになったりします。それだけに、今までクラシックに興味が無かった人たちにも、ぜひ生の演奏を聴く機会を届けたいと常々思い、前段のような悩みを持ちながら日々仕事をさせていただいています。もちろんこれはクラシック音楽に限ったことではありません。どうか食わず嫌いにならず、全ての舞台芸術に目を向けてみてください。新しい感動と楽しみがそこに待っているかもしれませんよ?

 ということで本題を書くスペースが無くなってしまいましたが、少しだけ告知を。平成25年7月14日(日)14時より市民文化会館大ホールにて、市民文化会館共催事業「弘前交響楽団サマーコンサート」を開催します。チケットは、全席自由席、一般1000円、高校生以下500円、未就学児無料で、5月12日より一般発売開始です。市民文化会館をはじめ、各プレイガイドにてお求めください。お問い合わせは大館市民文化会館0186-49-7066まで(山)


■一緒に歌うことの楽しさ

 金曜日の夜になると、文化会館リハーサル室から響いてくる元気な歌声。そう、大館ジュニアコーラスの子どもたちの歌声です。現在、県北の小・中・高校で合唱部があるのは大館第一中学校のみと、合唱を取り巻く環境は非常に厳しいものがあります。そこで、子どもたちに"学校"や"学年"の枠を越えて合唱を楽しむ機会を提供するとともに、たくさんの仲間を増やし合唱を通じて友情や絆を深めてもらうことを目的として、平成17年度に大館ジュニアコーラスが結成されました。

 現在の団員数は20名(男子2名、女子18名)で、毎年「大館市民合唱祭」や「スタインウェイ・ピアノマラソン(冬のピアノマラソン)」に出演しているほか、「秋田県合唱祭」や市内施設での慰問演奏、そして昨年は仙台市で行われた「東北復興大合唱祭」にも参加しました。

 そこで、大館ジュニアコーラスではより良い活動を目指し、新しい仲間を募集中です。大館市内の小・中・高校生で、歌うことが好きなら誰でも入団できます。練習は、金曜日の午後7時から8時30分まで、団費は月額1000円です。もちろん、入団前の見学も大歓迎ですので、お気軽に文化会館(49−7066)までお問い合わせください。

 さぁ、あなたも明るく元気な仲間たちと一緒に、楽しく合唱しませんか?


■「南こうせつ」チケット発売迫る

 前回の桜町通信でもお知らせしましたが、いよいよ5月18日(木)チケット一般発売開始となります。文化会館友の会及び、ギルドネクスト(主催者)による特別先行予約もまだまだ受付中です。(工)