生きること。表現すること。 (2012/06/01掲載)


 5月29日に百歳で亡くなられた新藤兼人監督。生きることは仕事をし抜くこと、という自らの信念を貫き通した見事な一生でした。最後の作品となった「一枚のハガキ」は6月8日(金)に当館で上映されます。前売券は当館ほか市内各プレイガイドで発売中です。

 今年になって職員の中でも親族や親戚の訃報が相次ぎました。我々がそういう年代になっているということでもありましょうが、今年の春は各々がそれぞれの思いを抱いて仕事をし続けることの意味を考えさせられる季節になりました。


■渡海千津子と歌おう

 平成20年の「都響の第九」と21年の「渡海千津子“愛”を歌う」によって大館でも熱心なファンを獲得した指揮者斎藤育雄とソプラノ渡海千津子のご夫妻。ふたりが久々に大館にやってきます。9月29日(土)に2回目のリサイタルを開催します、が、そのお知らせは改めて。

 リサイタルでは女声合唱との共演を予定しています。ということで、今回は合唱団の募集告知です。共演する曲は3曲。ベッリーニの歌劇「ノルマ」より「浄き女神」、レハール「メリー・ウィドウ」から「ヴィリアの歌」、そしてボロディン「イーゴリ公」から「ダッタン人の踊り」です。女声2部構成ですので、ソプラノとアルト、各25〜30名程度を募集します。練習日は、7月15日(日)、同16日(祝)、8月2日(木)、同22日(水)、9月19日(水)の5回です。申込みは6月16日(土)から受付けます。経験不問、団体でも個人でも申込み可能です。募集要項・申込書は文化会館で配布します。お問合せも文化会館(49・7066)まで。

 以前協演した方はお分かりでしょうが、斎藤・渡海のお二人と歌うと、歌や合唱がもっと好きになります。歌うことが好きな方、興味のある方の参加をお待ちします。(陽)


■心に響くピアノマラソン

 いよいよ今年も『夏のピアノマラソン』の季節が近づいてきました。今回は、お盆直前の8月12日(日)午前10時開演予定です。

 ここでピアノマラソンをご存じない方に簡単に説明すると、大ホールの舞台とスタインウェイのピアノを開放するので、皆さん自由に楽しく演奏してください、という至極単純なイベントです。

 ということで、文化会館では6月25日(月)より参加者の募集を開始いたします。参加の条件は、ピアノが弾けること、ただそれだけです。大袈裟に条件なんて書きましたが、演奏レベルや経験年数などは全く関係ありません。ピアノを弾くことが好きなら誰でも参加できますので、ジャンルに関係なくお好きな曲を演奏してください。

 参加料は1回の出演につき500円で、持ち時間は10分以内です。1コインで大ホールのステージがあなたの貸し切り状態となり、スポットライトを浴びながらスタインウェイを演奏できるなんて、素晴らしい体験になると思いませんか?

 参加してみたいなという方は、申込用紙に必要事項を記入の上、7月16日(月・祝)までに文化会館へお申し込みください。郵送やFAX、メールでのお申込も可能です。

 最後に…私事ではありますが、私の父が3月に他界し、ピアノマラソン翌日が初盆となります。そのため、今回の運営に対する私の気持ちの入れようというか、心の立ち位置が、いつもとは微妙に違うような気がしています。きっと、皆さんの演奏を楽しみにしていると同時に、私自身も演奏によって癒されたいと思っている部分があるのかもしれません。いずれにせよ、当日は皆さんの素敵な演奏をサポートできるよう、いつも以上に気合いを入れて望みたいと思っていますので、どうぞよろしくお願いいたします。本当、皆さんの演奏が楽しみです。(工)