「歌」と「噺」と ―24年度事業いよいよ本格化 (2012/05/18掲載)


 5月13日、鹿角市での「NHKのど自慢」見ました?聴きました?チャンピオンに輝いた秋野さん母子の歌。お母さんの徳子さんが下から支えての紗良(さら)さんの透き通ったソプラノの歌声、素晴しかったですね。テクニックだけでない、心がこもった時の崇高といっていい声の力、歌の力を感じました。文化会館職員一同、それから大館ジュニアコーラス一同、お二人を応援していますからね。


■5月22日はマリア・フォシュストローム

 さて、こちらはアルトの話。いよいよ4日後に迫ってきた「マリア・フォシュストロームアルトリサイタル」を今回も。

 これまでマリアさんをマーラー歌いと何度も書いてきました。「マーラー・ソングズ」というアルバムで注目されたということもあり、どうしてもそうなってしまいます。ただ、当館のコンサートのアンケートで見る限り、知ってる曲があってうれしかったという類の言葉がやけに多いので、マーラー以外のことも書いておかなくては、と思った次第です。

 マリアさんのセカンドアルバムのタイトルは「カレイドスコープ」、つまり「万華鏡」ですね。16曲を収めるこのアルバムでは、言葉どおりマリアさんの多彩な面を楽しむことができます。時代的にもルネサンス期のモンテヴェルディから20世紀中程のペッテション=ベリエルまで、地域はイタリア、フランス、ドイツ、イギリス、ロシア、北欧とヨーロッパ全域にわたります。シューベルトの「ます」や「セレナード」、シューマンの「献呈」、カッチーニの「アヴェ・マリア」、ラヴェルの「白鳥」など聴いたことのある曲と、そして聴いたことのない曲も入っている楽しいアルバムです。

 少年合唱団の指導者としても実績を持ち、ヨーロッパのオペラハウスでも活躍しているマリアさん、幅広い表現力とレパートリーの持ち主なんです。今回のリサイタルでもシューベルトの「ます」「糸をつむぐグレートヒェン」やグリーグの楽しい歌曲集「山の娘」など、そんなマリアさんの魅力を満喫することができます。個人的には「魔王」がとても楽しみです。

 前売券を買いにプレイガイドに行けないという方も、文化会館に電話予約していただければ、前売料金で当日引換えができます。田植えだとか修学旅行だとか皆さんお忙しでなかなか思うように行きませんが、歌の力を感じる至福のひとときを味わいに、どうぞいらしてください。(陽)


■文左衛門・喬太郎二人会

 3月の立川志らく独演会もおかげさまで盛会のうちに幕を閉じました。ご来場いただいたお客様には、改めて御礼申し上げます。担当者としては、志らくさんに「お客様が育っていてイイ会ですね」と言っていただいたことが何よりうれしくて、なんだかんだ言いつつ17回まで続けてきてよかったなぁと思った次第です。これからも地道に頑張っていければと思っておりますので、今後ともおおだて特選落語会をよろしくお願い申し上げます。

 さて、気が付くとあっと言う間に5月も半ばを過ぎ、早くもチケットの発売日が迫ってまいりました。今回の落語会は、7月14日(土)18時30分開演、中ホールにて「おおだて特選落語会18〜橘家文左衛門・柳家喬太郎二人会〜」と題して開催いたします。今回は、当会初お目見えの橘家文左衛門(たちばなや・ぶんざえもん)と、当会お馴染みの柳家喬太郎(やなぎや・きょうたろう)の両師匠を迎えての開催です。残念ながら字数の関係で説明を端折りますが、とにかく面白い二人ですから、落語ファンはもちろんのこと、落語初心者も納得の爆笑二人会になること請け合いです。皆様お誘いあわせの上、ぜひお運びくださいますようお願いいたします。チケットは大人2000円、高校生以下500円(当日各500円増)。5月27日(日)9時より大館市民文化会館はじめ各プレイガイドにて発売開始です。お求めはお早めにどうぞ。(山)