花の便りを待ちながら (2012/04/20掲載)


■週末よしもと満員御礼!

 15日に開催された今年度最初の文化会館自主事業「週末よしもと―笑顔満開!春のお笑い祭りイン大館」は、おかげ様で完売となり幸先の良いスタートを切ることができました。桜の開花はまだ先ですが、満員のお客さまの笑う顔を見るとまさに満開。長ったらしいと思っていましたが、いま見ると意外といいタイトルかも。

 ところでこの日の週末よしもとは、五所川原市でも同じ出演者で開催されました。開演時間は午後2時30分。大館の終演が1時ですから1時間半しか間がありません。どうしたかというと、前半のメンバーが終わり次第バスの第1便が出発するという、2段構えの輸送で課題をクリアしたのです。なぜこんなギリギリのスケジュールなのかといえば、売れっ子揃いですから翌日は翌日でTVの収録や舞台が待っているからなんです。早朝に東京を出て秋田青森で2公演やってその日のうちに東京に戻る。彼らには普通のことかもしれませんが、さすがよしもと人使いが荒い、と感じ入った次第。ほぼ売り切れた各種グッズもリーズナブルで、やはり商売がうまいですね。


■文化芸術と生涯学習

 文化会館という施設は、平成13年に制定された文化芸術振興基本法では、「劇場・音楽堂等」という区分に入ります。つまり、ホールがあって文化芸術活動を行うための施設です。

 また、文化会館に関わる法律には平成2年成立の生涯学習振興法というのもあって、というか、実のところ関連法は他にもたくさんあるのですが、とにかくこちらにも生涯学習施設の一つとして文化会館が上げられています。

 生涯学習というと公民館でやっている勉強会とかサークル活動というイメージかもしれません。実際に生涯学習の事業の多くが公民館で行われているのは確かですが、生涯学習は公民館だけでカバーできるものではありません。図書館や体育施設、女性センター、交流センターなど多くの施設がそのために用意されているのです。

 突然生涯学習の講義のような話が始まって戸惑いの向きがあるかもしれませんね。細かい説明を省略して言ってしまうと、文化会館は文化芸術振興のための施設でもあり、生涯学習のための施設でもあるわけです。

 文化会館では、コンサートなどのいわゆる鑑賞事業の他に、次のような生涯学習に関係する事業も行っています。

@ジュニアコーラス育成
A高校生イベント企画ワークショップ
B音楽ライブラリ整備
C廃校の校歌資料収集

 どれも何年も続けている事業です。@は小学生から高校生まで、Aは文字通り高校生が対象です。ということはメンバーの卒業があるわけで、毎年新しいメンバーを募集しています。ということで、歌が好きな小中高生や、話題のフリーペーパーPONTEの編集とかイベント企画をしてみたい高校生を募集中です。詳しくは文化会館(49・7066)までお問い合わせください。

 ちなみに、公演事業でも生涯学習に関わる場面が結構あります。出演者がホール外に出掛けて行うアウトリーチというのもその一つでしょう。

 5月22日の「マリア・フォシュストロームアルトリサイタル」では、小中高生の皆さんを無料招待しています。これも学校教育の外で行われるという意味で生涯学習といえると思います。まあそう堅苦しく考えることもなくて、聴いて楽しんでくれればいいですから、皆さんぜひ招待券をもらってください。

 なんか大きなタイトルの割に最後は宣伝にシフトしてしまいました。法制度と行政の施策から文化会館の事業方針までをまじめに説明すると1面全部使ってしまいそうなので、4段落目で方針を転換しました。でも面倒なのでタイトルは変えません。時は春。桜の開花とマリアさんのリサイタルを楽しみに待ちましょう。(陽)