『若い才能を楽しみに』 (2005/12/02掲載)

グランプリ!いい響きですね。

ピアノの佐藤卓史さんやマリンバの布谷史人さんを輩出した秋田県青少年音楽コンクールは今年が十回目の記念大会。四つの部門の内、今年は声楽を除く三部門で大賞(グランプリ)が出ましたが、二つの部門で大館市民文化会館に多少なりとも所縁のある受賞者が生まれました。

十月二十三日のピアノ部門のグランプリは、大館一中三年の山内秀介さん。何度か当館の「ピアノマラソン」に参加しています。落ち着いた態度でスタインウェイを弾きこなし、柄の大きい音楽を奏でていたのが印象に残っています。

十一月二十三日の管・打楽器部門では、米倉森さん(能代高校三年・クラリネット)がグランプリを受賞。米倉さんは三年前の五嶋みどりヴァイオリンリサイタルの際の「みどりの会」メンバーであり、また当館の自主事業の陰アナウンスをお願いしたりという間柄。ちょっとした文化会館のマスコット的存在です。若い才能は短期間に驚くほどの成長を見せるもの。夢を持って伸びていってほしいものですし、将来を温かく見守りたいと思います。

この二人に加え、布谷史人さんや佐藤卓史さんほか歴代のグランプリ受賞者の出演する記念演奏会が、十二月四日(日)午後一時半より秋田市のアトリオンで行われます。また、布谷さんはこの後十二日(月)午後六時半から、大館市民文化会館中ホールでもソロリサイタルを開催します。こちらもぜひお見逃しなく。

話変わって、このところ遠方の方から藤原真理チェロリサイタルへの問合せが相次いでいます。皆さん一様に「どうしてこんなに安いんですか」と尋ねてきます。このリサイタルは、デビュー二十周年を迎えた藤原さんの、私たちへのプレゼントなのです。十二月十一日(日)午後二時、当館中ホールで開演です。チケットまだあります。お早めにどうぞ。 (陽)